プランナーは『こじんまりした商店』だから良い

プランナーは『こじんまりした商店』だから良い

バリ島で約20年、誰もが憧れる素敵なリゾート結婚式に携わり続けてる
とっても素敵な女性にお会いしました。

海外のお客様と接してグローバルな感覚をお持ちで、海外ウェデイングを肌で感じているからこその説得力。

『ウェディングを商売として株式上場するくらい利益をあげてる日本の会社は、
儲けるためにシステム化している事自体がおかしい。
ウェディングプランナーは儲からないはずだし、個人にしか出来ないし、システム化なんて出来るはず無いお仕事だから・・・

その通り。
こんなに腹落ちする言葉って最近なかったくらい納得しました。

3分間だけお付き合いください。
(個人の見解です)

ウェディングプランナーは『個人商店』です。

株式上場している大手企業も、会社として利益をあげている全ての会場やホテル、施設やプロデュース会社は、儲けるためにシステム化されています。
よって、本当は簡単に叶えれる事も制限がかかります。
決められた提携先や持込料システムはやっぱりおかしいと思うのです。

「ある適度決まっている方が選びやすいし、何かと楽ちん」という声もあると思います。

なんだか「こだわる」って時間かかりそうだし、大変そうなイメージ。ルールは仕方ないとして諦めればいい。と、深く考えていない方も多いと思います
会場やホテルで日程をベースに充てがわれた『結婚式の重要人物』と、気が合えばラッキーです。
しかし、会社やショップが素敵だなと思っても、担当者がそうとは限りません。

何となく合わない・・・
話が通じているのかな・・・
伝わっているのかな・・・
センス合わない・・・
今さら仕方ないから何も言わない・・・
パンフレットは素敵なのに・・・
結局、ランクアップしないと何も出来ない・・・

という事もよく起こり、担当変更も日常茶飯事です。

では、同じ「おまかせで楽チン」でも、本当にお二人の事を思って、価値観で個人をマッチングしているとどうでしょう?

想像してみてください。

「打ち合わせ」で顔合わせしたフローリストと、会話のテンポが合う
メイクさんが、自分と同じような雑誌を読んでいて同じようなセンスだった
カメラマンさんが、程よい距離感で当日接してくれた
ドレスクリエイターが思いを汲み取って仕上げてくれた
司会者さんがイメージ通りの雰囲気を作ってくれた

同じ料金なら、こちらの方が余計な事を考えずに、より安心して準備も当日も迎えれるはずです。

ブライダル業界の儲けのカラクリとはそういう事です。
全ての負荷やしわ寄せは、料金的にも内容的にも新郎新婦が負担することになるのです。

企業が利益を確保するために、孫請けのアーティスト本人には微々たる料金(3分の1〜4分の1以下)しか支払われません。
現場でお二人を見守るメイクさんもカメラマンさんも司会者さんもフローリストも音響さんも。
それでは、新しいものも良いものも提供されにくくなります。

当然、メイクさんは披露宴の時間内で問題なく進めれるように、時間のかかる髪型や特殊メイクに挑戦するはずもありません。
カメラマンさんは、3〜5分で撮れる前撮りのような撮影は「時間的に出来ない」と言います。
お花屋さんも、リスクを避け前後のパーティーと同じ花やどの時期でも安く仕入ることのできる花を選ばざるを得ません。
ゆえに個性を出したはずが、よく見る雰囲気、みんなと同じ流行りっぽいスタイルになる。
(もちろん、お金に糸目をつけなければ理想を形にすることは可能です。)

提携会社は、アーティストを犠牲にして安定した収入を得ています。
つまり努力をしなくてもクレームさえ出さなければいいのです。
当然プロとして活動している個人と、会場の顔色を伺う経営者の間にも溝があります。
余計な事をしてあとで問題になるくらいなら、やらないとストップを掛けてしまうのもまた事実です。

アーティストとお客様のマッチングはとても大事です。
人を見極めることは、システムでは出来ません。
新郎新婦とアーティストを適正価格で結んでいくのは、個人商店のフリープランナーだからこそできる仕事なのです。
そして、それぞれのプロが本気になる環境(これもやってみましょう!この時間で頑張ってみます!など)を整えるのも個人商店の役目なのです。
本気の人が多ければ多いほど良質な結婚式は約束されています。
そして良質な結婚式は、お二人のみならずゲストの方の満足に直結します。

適正価格で「ある程度おまかせにしたい」方こそ、個人商店に目を向けて欲しいと願っています。

wacca wedding
大野 貴世




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