ウェディングの仕事に対して真摯に向き合うようになった一つの出来事
私にとっては大事なエピソードから芽生えたプロ意識の実話です。
〜黒子になる事を決めた出来事〜
ウエディングプランナーを始めたころ
口には出さないけどこんな事を思っていました。
- 素敵な仕事だね、とみんなに言ってもらえるって最高
- キラキラしててみんなを幸せにするプランを提案していて満足
- おしゃれで可愛いプランナーであることって絶対大事!!
(そんな中で働く自分が好き♡)
(みんな良かったって言うしそんな自分が好き♡)
(おしゃれをする事で新郎新婦も花が高いはず。そして自分がそうしたい♡)
今思うと・・・
なんて、浅い。そして痛い。
大阪湾に沈めたいほどおこがましい。
間違ってはいないが本質がずれてて、ひどい勘違いだと殴ってやりたい・・・
表現がハードになってしまいましたが、
この頃アクセサリーのような感覚でウェディングに携わる自分がいました。
そんな頭の中に花が咲いていた時、
「私たちの仕事はお客様を守る事だよ」
と教えていただいた先輩の言葉の意味を知った出来事です。
ウェディングに携わり数年が経ちました。
一般的な20代前半の女子と同じようにヘア・メイク・ネイル・ファッション・(彼)には時間とお金をかけていました。
プランナーは見栄えが一番大事だと本気で思っていました。
そんなある日、衣装の検品をしていた時にドレスに爪が引っかかり、破れ傷ができてしまいました。
幸い表からは全く見えないドレスの裏側だったため大丈夫でした。
『幸い?とりあえず?大丈夫?・・・じゃない!!!!』
おしゃれな爪を新婦さまと褒め合うことで仲良くなるし、
ネイルは身だしなみであり自分を高めてくれるものだし、
プランナーに絶対必要だと信じてきたものなのに・・・
『お客様を守るどころか全てを台無しにするところ』だと我に返りました
もしこの世に1つしかないアンティークのベールだったら?
着ると目立つ箇所だったら?
破れたのが特注の引出物の包装紙だったら?
引っ掻いたのが、新婦さまの肌だったら?
今まで平気でしてきたことだけど、もしかすると悲しい結果に繋がったかもしれません。
人的なリスクを起こすこともある。
半年間以上準備をしてきた結婚式が、つまらない見栄やおしゃれのせいで
壊してはいけないんだ・・・
清潔で綺麗であれば派手である必要なんてない
着物やドレスやアイテムもそうだけど、
料理やドリンクをサービスしなければならない状況になった時に
キラキラした爪だと抵抗がある。
私には、長い爪もデコデコしたネイルアートも必要ない。
手抜きに見えても、ネイルもしないんだと思われてもいい。
プランナーが目立つ必要なんてどこにもない。
もっと完璧な黒子を目指そう。
そう思いあっさり卒業しました。
それは10年以上、フリーランスになってからも変わりません。
おしゃれをしたくない訳でも、ネイルが嫌いな訳でもない。
ただ今でも変わらずに、
プロとして完璧な黒子でいる事が『お客様を守る事』であり
『満足の上をいく大満足』を作るものだと信じています
自然派ウエディングwacca wedding
東京オリジナルウェディング
producer ウエディングプロデューサー
大野 貴世